おひめさまごっこ物語

子どもに魔法の時間を。
「おひめさまごっこプロジェクト」に込めた想い

「何かに変身したい」願望を、
子どもの頃に抱いてはいませんでしたか?
とある物語の主人公ではなく、
子供自身が自分の物語の主人公になる機会があったら楽しいと思いませんか?

株式会社はなかが運営している「おひめさまごっこプロジェクト」は、
そんな子どもたちの想いを実現させる取り組みです。

2~13歳の子どもたちが、
おひめさまや王子様のような衣装を身に付け、
2時間施設内を自由に遊べる本取り組み。
貸衣装サービスや写真館とは異なり、
変身した自分のままで周遊し、
ご家族でごはんを食べてきていただける点、
好きなところで自由に写真をとることができることが特徴です。

とはいえ、「ドレスを着て遊ぶことで、何がそんなにいいの?」
と思われる方もいることでしょう。
そこで、今回は「おひめさまごっこプロジェクト」を始めた背景、取り組みにかける想いについて、
私、宮武がお話します。

株式会社はなか 代表取締役 宮武弓佳

我が子の遊びから始まった
「おひめさまごっこプロジェクト」

「おひめさまごっこプロジェクト」の原点は、
私の娘たちが夢中になって遊んだ「おひめさまごっこ」です。
現在17歳の娘は、2歳頃からプリンセスに興味津々。
「おひめさまになりたい」「ドレスがほしい」と言いだした
彼女の願いを叶えたいと思ったものの、おもちゃとして与えるには、ドレスはあまりにも高価でした。
そして、たくさんの種類のドレスから選ばせてあげたいと思いました。

かつて私も小さい頃、家にあった風呂敷や母のベルトなどを活用して、
おひめさまごっこをしていました。
鏡にうつる自分の姿をみてうっとりしていたときのことを思い出しました。

そこで、娘が本格的におひめさまごっこを楽しむためにサポートをしたいと
和裁の腕を活かしてドレスのような服を手作りすることに。
娘は大喜びで、いつでもどこでもそのドレス服を着て出かけるようになりました。
祖父母に連れていかれたショッピングモールでは、
道行く人たちに「かわいいね」「七五三かな?」と声を掛けられ、
本人も祖父母もハッピーな気持ちに。
私もうれしくて、どんどんドレス服の枚数を増やしていきました。

幼稚園入園後は、娘から「うちにはドレスがあるんだよ!」と聞いたお友達が我が家に遊びにくるように。
ドレスを着ておままごとをしたり、鬼ごっこをしたりと、
すっかり我が家は子どもの放課後の交流の場になりました。
いつしか男の子もやってくるようになったので、王子様風の衣装も追加で製作 。
おひめさま用の衣装棚を用意し、手作りティアラ、手作りドレス、靴を20人分並べて、
子供達が自分で選べるスタイルを確立。

おひめさまごっことおままごとが合体したような自由な遊びに没頭している様子を見て、
「楽しそうだな、いいな」と思いました。

いつもなら途中で飽きてしまってお母さんのところに戻ってしまうような子も、
設定を考えて遊び始めることで世界にどっぷり浸れる。
まるで、衣装が魔法をかけているようだと思ったんです。

姉が残した衣装を使い、5歳年下の妹もおひめさまごっこに夢中に。

ふたりの娘たちが成長したあと、家には衣装一式が残りました。
(最終的にはドレスは60着製作しました!)

そこで、「衣装を着て世界に浸れるのは、うちの子たちだけなのかな。
それとも、どんな子どもでも同じなのかな」と思い、地元のマルシェに出店してみたんです。

すると、やってきた子どもたちは、ドレスを身に付けると目を輝かせて遊びまわってくれたんです。
周りのお客さんからも「かわいいね」と声を掛けられ、
本人はもちろん、親御さんも満足そうでした。

その7年前の経験を元にして作り上げたのが、「おひめさまごっこプロジェクト」なんです。
全国の家族の思い出作りに、
開催させていただいた施設には
子供達が施設に行く度に何歳になっても思い出す思い出作りとしてお役に立ちたいと思いました。

「おひめさま」としてはいますが、
男の子用の王子様風衣装もご用意しています。

また、イベント開催時には200着以上ある中から衣装を選ぶ際には、
子ども本人の意思を尊重するのが基本。

キラキラやふわふわに興味があって、ドレスを着てみたいと言う男の子もいますし、
戦隊ヒーローが好きでかっこいい格好に憧れを抱いている女の子もいます。

親御さんの前ではパパやママが勧めた衣装や色を選んだ子が、着替え部屋でこっそり

「やっぱり別の色がいい」
「王子様じゃなくて、ドレスを着たい」
と打ち明けてくれることも。

ドレスは、色柄豊富。
スカートをよりふんわりさせるパニエまで、ご用意しています。

ズラッと並ぶハンガーラック から選んだドレスは、
子どもたちが 身にまとうと更に存在感を増します。
どの親御さんも、変身したお姫様登場のシーンには感嘆され、拍手されます。
サイズ別に並べられたキラキラの靴まで履いて、
スキップしながら「行ってきます」という光景をみるのが、大好きです。

子どもの「やりたい」を叶えることで、
高い満足度が得られ、自己肯定感が育まれることが、私たちのモットー。
そのため、子どもたちの想いを親御さんにお伝えしながら、
子ども本人が納得できる体験を作り出しています。

大人になるためには決断の連続です。

大人の年齢になったからと言って 
急にいろいろなことが決められる人になるわけではありません。

おひめさまごっこプロジェクトでは 
ドレスを選ぶ
靴を選ぶ
ティアラを選ぶ
着替えのためにお母さんと離れる

など遊びを通して「決断」の練習もしてほしい。
我が子が選んだ衣装が想定外で、心配される親御さんもいらっしゃいます。
どうしても親御さんが受け入れがたいとおっしゃられたときには、
着替え部屋でのみぞんぶんに好きな格好をしてもらうなど、柔軟な対応をしています。

「変身」することで、子どもたちは驚くほど成長する

2、3歳でパパママから離れられないような子が、
ドレスを目にした途端に手を離し、
自分一人きりで着替え部屋に入っていく。

言葉がまだしっかり喋れない子が、
指を指して「これが着たい」と意思表示をする。

ドレスを着ている間は、一人前の気持ちになり、
小さいながらもレディーや王子様のふるまいをしようとする。

このように、「おひめさまごっこプロジェクト」では子どもたちの成長が見られます。
親御さんからも驚かれることが多いんですよ。

「おひめさまごっこプロジェクト」でドレスを着たことが原体験となり、
バレエを習い始めたという子も。

まだ開始して7年と年月が浅いですが、
これから「おひめさまごっこプロジェクト」を経験した子たちがどんどん成長していくなかで、
どのように花開いていくのかが楽しみです。

また、「おひめさまごっこプロジェクト」を誘致していただいた商業施設や自治体からも、
お喜びの声をいただいています。

百貨店、ショッピングモールからは
「お子さん、かわいいですね」と声をかけやすくなることで接客ハードルが下がったり、
SNSでの投稿や口コミをきっかけに新規顧客開拓につながったりしているというお声が寄せられています。

自治体からは、ファミリー層に向けて発信したい情報を伝えられる接点になるとお聞きしています。
その他、自動車販売店や住宅展示場、保険会社など、
子育て世帯に向けたサービスを提供されているところと相性の良い体験型イベントです。

「おひめさまごっこプロジェクト」を
全国の子どもたちに届けたい

昨年からのコロナ禍を受け、あらたに「プリンセスマスク」を作り始めました。
子どもたちが、せめて少しでも楽しい気持ちでマスクを着けられるよう、
おしゃれなデザインを施したマスクです。
柄は100種類ほど。

「普通のマスクだと嫌がってしまうけど 
かわいいマスクなら喜んでつけてくれるんです」というママの声がありました。
「おひめさまごっこプロジェクト」同様、子どもたちに

「選ぶ」
「身に付ける」
「褒められる」

の3体験をしてもらうことで、
「自分って素敵!」という想いを育みたいと思っています。

今は一件でも多くの商業施設、ショップ様にプリンセスマスクを取り扱っていただき、
子供達にとって少しでもコロナ対策になればと頑張っています。
「プリンセスマスク置いてみたいな」
と言っていただける施設様からのご連絡をお待ちしています

今の目標は、「おひめさまごっこプロジェクト」を全国各地で開催すること。
全国各地にいる子どもたちに、自尊心を高められる体験機会を提供したいです。
長年誘致していただいている施設の中には、
「毎年恒例のイベント」とお客さんに認知され始めているところも。

「地域とともに子供たちを育てたいのです。」

大きな成長につながる魔法のような時間を、
子供自身が自分の物語の主人公になる機会をぜひ子どもたちに。

私たちの想いに共感していただける施設や自治体と、
一カ所でも多く出会えたらと思っています。